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在留資格(ビザ)が取消しとなる場合

ビザ(在留資格)申請サポート 


 
在留資格(ビザ)は一度取得すればそれで終わりではなく、期間の更新申請をする必要があったり、活動する内容に変更がある場合には、変更申請をする必要があります。

これらの手続きを怠らずに行うことは当然ですが、在留資格を取得する際にウソの申告があったり、取得後の活動に問題があるなどの場合には、在留資格が取り消しされることがあります。

こちらの記事では、どのような場合に在留資格が取り消されてしまうのか、についてみていきたいと思います。

 

在留資格(ビザ)の取消事由

在留資格の取消事由は、大別すると次の3つになります。

  1. 上陸許可を受ける際にウソや不正があった
  2. 在留資格に応じた活動をしていない、または、しようとしている
  3. 居住地の届出をしていない

 
詳細は、次のとおりです。

  1. 上陸拒否事由に該当しているにも関わらず、偽りや不正な手段により上陸許可を受けた場合
  2. 1以外の場合で偽りや不正な手段により上陸許可を受けた場合
  3. 1および2以外の場合で、虚偽(ウソ)の書類を提出して上陸許可を受けた場合
  4. 偽りその他不正の手段により、在留特別許可を受けた場合
  5. 別表第一の上欄の在留資格(※1)をもって在留する者が、在留資格に応じた活動を行っておらず、かつ、他の活動を行いまたは行おうとして在留していること(正当な理由がある場合を除く。)
  6. 別表第一の上欄の在留資格(※1)をもって在留する者が、在留資格に応じた活動を継続して3カ月以上行わないで在留している場合(正当な理由がある場合を除く。|一部の在留資格に例外あり。)
  7. 「日本人の配偶者等」の在留資格をもって在留する者または「永住者の配偶者等」の在留資格をもって在留する者が、配偶者としての活動(※2)を継続して6カ月以上行わないで在留している場合(正当な理由がある場合を除く。)
  8. 中長期在留者となった外国人が、許可後90日以内に住居地の届出をしない場合(正当な理由がある場合を除く。)
  9. 中長期在留者が、届け出ている居住地から退去後、90日以内に新しい住居地の届出をしない場合(正当な理由がある場合を除く。)
  10. 中長期在留者が、虚偽の住居地を届け出た場合

 

※1「入管法別表第1の上欄の在留資格」とは

外交/公用/教授/芸術/宗教/報道/経営・管理/法律・会計業務/医療/研究/教育/技術・人文知識・国際業務/企業内転勤/興行/技能/技能実習/文化活動/短期滞在/留学/研修/家族滞在/特定活動

 

※2「配偶者としての活動」とは

婚姻の目的について、過去に最高裁判所によって示されたの判例に、「婚姻の本質は、両性が永続的な精神的及び肉体的結合を目的として真摯な意思を持って共同生活を営むことにある」というものがあります。

この判例より、配偶者としての活動とは、単に日本人の配偶者との間に型式上の(法律上に有効な)婚姻関係があるだけでは足りず、精神面、肉体面での永続的な結びつきやつながりを目的に、誠実に共同生活を営むものでなければならないものと考えられています。

ただ、夫婦の形は様々ですので、日本人の配偶者の身分を有する者としての活動を行っているかどうかは事情を総合的に勘案して判断される事になります。

つまり、別居中であることのみを持って在留資格該当性が否定されるものでもありません。

また、配偶者としての活動を行っていないことに次の正当な理由がある場合は、在留資格の取り消しは行わない場合があるとされて、正当な理由について以下の具体例が国によって示されています。

  1. 配偶者からの暴力(いわゆるDV(ドメスティック・バイオレンス )を理由として )一時的に避難又は保護を必要としている場合
  2. 子供の養育等やむを得ない事情のために配偶者と別居して生活しているが生計を一にしている場合
  3. 本国の親族の傷病等の理由により,再入国許可(みなし再入国許可を含む )による長期間の出国をしている場合
  4. 離婚調停または離婚訴訟中の場合

(ご参照:『法務省 配偶者の身分を有する者としての活動を行わないことに正当な理由がある場合等在留資格の取消しを行わない具体例について』
 

在留資格が取消しとなったとき

在留資格が取消しとなった場合の処置は、取消しとなった原因に応じて異なります。

原因 処置
ケース1またはケース2に該当する場合 ただちに退去強制の対象となる。

(退去強制について詳しくはコチラをご覧ください。)

ケース3~10に該当する場合 30日を上限として出国するための準備期間が指定され、その期間内に自主的に出国することになる。

ただし、ケース5に該当する場合のうち、逃亡の可能性が考えられる時には、ただちに退去強制の対象となる。

(指定された期間内に日本を出国しなかった場合には、退去強制の対象となり、刑事罰の対象となる。)

 

ご参考

(出入国管理及び難民認定法 22条の4)

法務大臣は、別表第一又は別表第二の上欄の在留資格をもつて本邦に在留する外国人(第六十一条の二第一項の難民の認定を受けている者を除く。)について、次の各号に掲げるいずれかの事実が判明したときは、法務省令で定める手続により、当該外国人が現に有する在留資格を取り消すことができる。

  1. 偽りその他不正の手段により、当該外国人が第五条第一項各号のいずれにも該当しないものとして、前章第一節又は第二節の規定による上陸許可の証印(第九条第四項の規定による記録を含む。次号において同じ。)又は許可を受けたこと。
  2. 前号に掲げるもののほか、偽りその他不正の手段により、上陸許可の証印等(前章第一節若しくは第二節の規定による上陸許可の証印若しくは許可(在留資格の決定を伴うものに限る。)又はこの節の規定による許可をいい、これらが二以上ある場合には直近のものをいうものとする。以下この項において同じ。)を受けたこと。
  3. 前二号に掲げるもののほか、不実の記載のある文書(不実の記載のある文書又は図画の提出又は提示により交付を受けた在留資格認定証明書及び不実の記載のある文書又は図画の提出又は提示により旅券に受けた査証を含む。)又は図画の提出又は提示により、上陸許可の証印等を受けたこと。
  4. 偽りその他不正の手段により、第五十条第一項又は第六十一条の二の二第二項の規定による許可を受けたこと(当該許可の後、これらの規定による許可又は上陸許可の証印等を受けた場合を除く。)。
  5. 別表第一の上欄の在留資格をもつて在留する者が、当該在留資格に応じ同表の下欄に掲げる活動を行つておらず、かつ、他の活動を行い又は行おうとして在留していること(正当な理由がある場合を除く。)。
  6. 別表第一の上欄の在留資格をもつて在留する者が、当該在留資格に応じ同表の下欄に掲げる活動を継続して三月(高度専門職の在留資格(別表第一の二の表の高度専門職の項の下欄第二号に係るものに限る。)をもつて在留する者にあつては、六月)以上行わないで在留していること(当該活動を行わないで在留していることにつき正当な理由がある場合を除く。)。
  7. 日本人の配偶者等の在留資格(日本人の配偶者の身分を有する者(兼ねて日本人の特別養子(民法(明治二十九年法律第八十九号)第八百十七条の二の規定による特別養子をいう。以下同じ。)又は日本人の子として出生した者の身分を有する者を除く。)に係るものに限る。)をもつて在留する者又は永住者の配偶者等の在留資格(永住者等の配偶者の身分を有する者(兼ねて永住者等の子として本邦で出生しその後引き続き本邦に在留している者の身分を有する者を除く。)に係るものに限る。)をもつて在留する者が、その配偶者の身分を有する者としての活動を継続して六月以上行わないで在留していること(当該活動を行わないで在留していることにつき正当な理由がある場合を除く。)。
  8. 前章第一節若しくは第二節の規定による上陸許可の証印若しくは許可、この節の規定による許可又は第五十条第一項若しくは第六十一条の二の二第二項の規定による許可を受けて、新たに中長期在留者となつた者が、当該上陸許可の証印又は許可を受けた日から九十日以内に、出入国在留管理庁長官に、住居地の届出をしないこと(届出をしないことにつき正当な理由がある場合を除く。)。
  9. 中長期在留者が、出入国在留管理庁長官に届け出た住居地から退去した場合において、当該退去の日から九十日以内に、出入国在留管理庁長官に、新住居地の届出をしないこと(届出をしないことにつき正当な理由がある場合を除く。)。
  10. 中長期在留者が、出入国在留管理庁長官に、虚偽の住居地を届け出たこと。

(リンク:e-GOV 出入国管理及び難民認定法

 

まとめ

不正により上陸許可を受けた場合は論外ですが、不注意で居住地の変更を届けなかった場合でも在留資格が取消しとなる場合があります。

制度をよく理解して必要な手続きはしっかり行うようにしてください。
 

この記事を書いた人

大阪の行政書士 可児和武の画像
可児行政書士事務所の可児(かに)と申します。

旅行が好きで、ふらっと出かけることもあります。昔は家族でよく出かけていましたが、最近は妻も娘も相手にしてくれなくなったので、一人旅を楽しんでおります。サービスエリアで1人ソフトクリームを食べているおじさんを見たら、たぶんそれはワタシです。