将来、帰化を目指す場合に気をつけるポイント
帰化申請サポート
将来、帰化申請をして日本国籍を取得することを目指す場合、日々の生活で気をつけていただきたいポイントがあります。
こちらの記事では、それらのポイントについて解説していきたいと思います。
まず帰化申請のクリアすべき要件をおさらいします
帰化申請の要件は、「国籍法」という法律で定められております。
こちらがその条文です。
- 引き続き五年以上日本に住所を有すること。
- 二十歳以上で本国法によって行為能力を有すること。
- 素行が善良であること
- 自己又は生計を一にする配偶者その他の親族の資産又は技能によって生計を営むことができること。
- 国籍を有せず、又は日本の国籍の取得によってその国籍を失うべきこと。
- 日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを企て、若しくは主張し、又はこれを企て、若しくは主張する政党その他の団体を結成し、若しくはこれに加入したことがないこと。
帰化が許可されるためには、条文に記されている条件を全てクリアする必要があるのですが、条文の中には「素行が善良であること。」のように定義が曖昧なものが含まれています。
これら曖昧な定義の要件に対し具体的にどういうことについて気を付けて生活するべきなのかについて見ていきたいと思います。
素行が善良であること
帰化申請において素行が善良とあるとみなされるため、以下の事項に気を付けてください。
- 税金を適正に納める
- 国民年金および健康保険料を適正に納める
- 交通違反をしない
- 犯罪に関与しない
税金を適正に納める
勤めている会社の給与から天引きされている人は注意をする必要はないと思われます。(「特別徴収」の場合|通常はこちらです)
また、法人の経営者の場合で法人税の申告を税理士に任せている場合はこちらも注意する必要はないと思います。
しかし、個人事業主や会社員であっても副業での収入がある人で現在ご自身で申告している人は、できれば税理士に依頼されることをお勧めします。
きっちりと申告し、きっちりと税金を納めるよう心がけてください。
住民税課税証明書、住民税課税証明書、法人および個人の確定申告書、源泉徴収票、所得税納税証明書(その1、その2)、法人税納税納税証明書(その1、その2)、消費税納税証明書(その1)、事業税納税証明書、法人都道府県税納税証明書、法人市区町村民税納税証明書、源泉徴収税納付書、源泉徴収簿等
社会保険料(年金保険料・健康保険料)を適正に納める
税金と同様、社会保険料も適正に納める必要があります。
万が一、現在保険料の未納がある場合は、追納できる期間の分は追納してください。
健康保険証の写し(表裏)、在勤給与証明書、ねんきん定期便、国民健康保険領収書等
交通違反をしない
飲酒運などの重大な違反はもちろんですが、駐車違反などの軽微な違反も1件もないに越したことはありません。
帰化許可の基準は公表されているわけではありませんが、年を追うごとに厳しさを増しており以前は5年間で軽微な違反が5件以内であれば帰化できるなどと言われておりましたが、現在は2件までがギリギリ審査の対象になってくるのではと考えています。(それ以上であれば、門前払いかも?)
仕事などで日々車に乗られる方は、一旦停止義務違反など軽微な違反にも十分注意していただく必要があります。
運転免許証の写し(表裏)、運転記録証明書等
犯罪に関与しない
聞くまでもないと思いますが、「素行が善良」とみなされるために犯罪には関与してはいけません。
生計を営むことができること。
「生計を営むことができる」とみなされるため、以下の事項に気を付けてください。
- 収入と支出のバランスを取る
- ストックよりフローが重視される
- 年収はできれば(手取り)300万円以上欲しい
- 申請1年前の転職は控える
- 会社経営者は黒字経営をする
収入と支出のバランスを取る
帰化申請時の提出書類の一つに「生計の概要」というものがあります。
これに、収入支出および負債の概要を記載することになりますが、収入に応じたバランスの取れた支出となるような生活を心がけてください。
収入が高くても支出がそれ以上に多く、生活のために借り入れをしている場合などは、生計が安定しているとはみなされないことも考えられます。
ストックよりフローが重視される
ストック(預貯金)よりもフロー(月々の安定した収入)が重視される傾向にあります。貯金額は多いが無職の人より定職についている人のほうが審査には有利です。
ただし、退職後などで月々の収入がなくなった場合に帰化ができなくなるというわけではなく、こういった場合には月々の収支のバランス、預貯金の額や住居が持ち家か賃貸かなど他の事項と合わせ総合的に審査されます。
年収はできれば(手取り)300万円以上欲しい
年を追うごとに年収の要件が厳しくなってきているように感じます。
現在(2024年)においては年収300万円程度を上回ること必要があると考えています。
もっとも年収が300万円を下回ると絶対に許可されないかというとそうではなく、年収以外の事項と合わせ総合的に審査されるわけですが、収入は高いにこしたことはありません。
申請1年前の転職は控える
転職を繰り返している人より転職がない人、または転職してから時間が経っている人の方が生計が安定していると思うのは審査員だけではないでしょう。
最低でも転職してから半年以上は経った後に申請することをお勧めいたします。
また、申請後の(結果が出るまでの間の)転職もできるだけ控えていただきたいと思います。
会社経営者は黒字経営をする
申請する時の直近の決算は、黒字であるべきだと考えます。
ただ、経営者の報酬を極端に少なくして無理やり黒字することも生計が安定しているとはみなされません。
まとめ
色々と気をつけることが多いですが、国籍が変わるための手続きに挑むわけですから、それなりにハードルは高く設定されております。
みなとまち行政書士事務所の帰化申請サポートサービス
みなとまち行政書士事務所は、コンサルティングから書類作成はもちろん、依頼者に代わって法務局に出頭し書類の確認を受けるなど、最終の申請書の届出までサポートさせていただきます。
サービス内容
- 帰化申請に関するコンサルタント
- 法務局へ提出する書類の収集
- 法務局へ提出する書類の作成
- 申請時に法務局へ同行
- 結果受領に至るまでのサポート
費用
サポートの流れ
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1.お問い合わせ
電話(06-4305-7395)や、お問合せフォーム(こちら)からお問い合わせください。
些細なことでもお気軽にお尋ねください。 -
2.面接 / 見積
ご依頼を検討いただける場合、更に細かくお話をお聞きさせていただくべく面談をさせていただきます。
また、費用やサポート内容についてもご説明させていただきます。 -
3.ご依頼の確定
サポート内容や費用等の条件にご納得いただければ、ご依頼を確定することを申し付けください。
着手金をお支払いいただきまして、正式なご依頼とさせていただきます。 -
4.書類の収集・作成
当事務所が取得できる書類は代行して手配いたします。
お客様で準備、作成していただく必要がある書類はご協力をしていただきます。 -
5.法務局での確認
申請までに2〜3回程度、法務局で書類の確認を受けます。
行政書士が代わって出頭いたします。 -
6.法務局で申請
お客様に法務局まで出頭していただき、申請の受付を行います。
(申請には申請者本人が出向く必要があります。)
また、申請のタイミングで残りの費用をお支払いいただきます。 -
7.面接の連絡
申請から2~3ヵ月後に、法務局から面接日時調整の連絡があります。
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8.面接
予約した日時に法務局に出頭していただき、面接を受けていただきます。
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9.審査
審査には通常9カ月から1年半程度かかります。
この間に事情の変化(転勤や住所の変更など)があれば法務局に連絡してください。 -
10.法務局から連絡
法務局担当官から連絡があり、許可・不許可の結果が通知されます。
この記事を書いた人
みなとまち行政書士事務所の可児(かに)と申します。
古い車に乗っております。
去年あたりから、ちょこちょことあちらこちらにトラブルが発生しております。
そんなこともあり最近遠出をしておりません。