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外国人を雇用する

外国人関連業務 


 
深刻な人手不足を解消するための手段の一つに外国人を雇用することがあります。ただ、日本に在住している外国人であれば誰でも雇用することができるわけではないことはご存じだと思います。
 
では、それはどのような理由からなのでしょうか。
 

 
外国人は「在留資格」というものを有して日本に在住しています。

その「在留資格」は29のカテゴリーに分かれていて、それぞれのカテゴリーに認められる活動(仕事など)もしくは身分(地位)が定められています。

例えば「技能」という在留資格があります。

外国人の調理師を雇用する場合に、この「技能」の在留資格を有している人を雇用する必要があります。

そしてこの在留資格「技能」をもってできる活動は、「本邦の公私の機関との契約に基づいて行う産業上の特殊な分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する活動」とされております。調理師でいうと、中華料理やイタリア料理(特殊な分野に属する)などの調理(技能を要する業務)に従事する活動に限定されています。

ですから、オーダーを取ったり、皿洗いなどの単純労働に就かせることはできません。
 

 
外国人は、在留資格ごとに定められた活動のみをすることが認められており、これ以外の活動をすることは退去強制事由に該当し強制的に国外へ退去させられることになりえます。

また、在留資格で定められた活動以外の活動をさせた雇用者も「不法就労助長罪」に問われ3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処せられることになります。
 
 
では、次に在留資格にはどのようなものがあるか見ていきたいと思います。
 

在留資格について

在留資格は大きく「就労系の在留資格」と「身分系の在留資格」に分けられます。
 
どのような在留資格があり、それぞれどんな活動をすることができるのか下記一覧を参照してみてください。
 

就労系の在留資格

就労系の在留資格を有する外国人は、定められた範囲の活動のみ行うことができます。

在留資格 活動例 在留期間
外交 外国の大使やその家族など 外交活動の期間
公用 外国の政府などから公の用務で派遣される者やその家族 5年、3年、1年、3月、30日又は15日
教授 大学教授など 5年、3年、1年又は3月
芸術 作曲家、画家など 5年、3年、1年又は3月
宗教 外国の宗教団体から派遣される宣教師など 5年、3年、1年又は3月
報道 外国の報道機関の記者、カメラマン 5年、3年、1年又は3月
高度専門職 テキスト 1号は5年、2号は無期限
経営・管理 企業の経営者、管理職 5年、3年、1年、4月又は3月
法律・会計業務 弁護士など 5年、3年、1年又は3月
医療 医師、歯科医師、看護師 5年、3年、1年又は3月
研究 研究者 5年、3年、1年又は3月
教育 中学・高校の語学教師など 5年、3年、1年又は3月
技術・人文知識・国際業務 技術者、プログラマー、通訳、民間企業の語学教師 5年、3年、1年又は3月
企業内転勤 外国の事業所からの転勤者 5年、3年、1年又は3月
介護 介護士
興行 歌手、ダンサー、プロスポーツ選手 5年、3年、1年、3月又は15日
技能 調理師、スポーツのインストラクター、貴金属の加工職人など 5年、3年、1年又は3月
特定技能 特定産業分野に属する熟練した技能、経験を要する業務に従事する外国人 1年、6月又は4月もしくは3年、1年又は6月
技能実習 技能実習生 1年、6月又は法務大臣が個々に指定する期間(1年を超えな範囲)

 

身分系の在留資格

身分系の在留資格を有する外国人は、活動の範囲が限定されていません。一部の活動を除いてどんな活動もすることができます。

在留資格 活動例 在留期間
永住者 永住することを認められた者 無期限
日本人の配偶者等 日本人の配偶者・子ども・特別養子 5年、3年、1年又は6月
永住者の配偶者等 永住者・特別永住者の配偶者及び日本で生まれて引き続いて在留している子ども 5年、3年、1年又は6月
定住者 日系3世、中国残留邦人など 5年、3年、1年、6月又は法務大臣が個々に指定する期間(5年を超えない範囲)

 

その他の在留資格
在留資格 活動例 在留期間
文化活動 収入を伴わない学術上、芸術上の活動 3年、1年、6月又は3月
短期滞在 観光、保養、親族訪問、見学、講習などの活動 90日若しくは30日又は15日以内の日を単位とする期間
留学 留学生 4年3月、4年、3年3月、3年、2年3月、2年、1年3月、1年、6月又は3月
研修 研修生 1年、6月又は3月
家族滞在 在留する外国人の配偶者・子ども 5年、4年3月、4年、3年3月、3年、2年3月、2年、1年3月、1年、6月又は3月
特定活動 家事使用人、ワーキングホリデー、看護士など 5年、4年、3年、2年、1年、6月、3月又は法務大臣が個々に指定する期間(5年を超えない範囲)

 

外国人を雇用するメリット

 
外国人を雇用するメリットは次のようなものがあると考えられます。
 

人手不足の緩和

日本人の雇用がままならない中、外国人はそれを補ってくれる戦力になってくれることと思います。
 

高い就労意欲

日本に魅力を感じ、日本で働きたい外国人は多いです。お国柄にもよりますが、総じて外国人は勤労意欲が高いと考えられています。

 

社内の活性化

外国人を雇用することにより、従来の日本人だけの職場に新しい刺激を与えてくれるのではないでしょうか。それによって社内に活気がもたらされます。

 

インバウンドへの対応

年々増える外国人の観光客に対応するため外国人のスタッフは欠かせないものです。従来、日本人のみを相手にしていた事業所であれば、新しいビジネスに繋がることになるかもしれません。

 

内定から入社までの流れ


 

①在留資格の確認

雇用したい外国人が有している『在留カード』から現在の在留資格を確認します。
 
現在所持している在留資格が就業させたい業種や仕事の内容に合わない場合は、その業種、仕事に就かせることはできませんので、「在留資格変更許可申請」をする必要があります。
 
ただ、在留資格の変更は、申請すれば認められるというものではなく、申請する外国人の学歴や属性によっては申請すらできないこともありますので注意が必要です。
 
外国人が転職である場合で、転職前の業種・仕事と転職後の業種・仕事が同じであるときには「在留資格変更許可申請」は不要です。

ただ、この場合でも外国人の『就労資格証明書』を確認し、自社での労働内容がその外国人ができる活動内容と相違がないか確認する方がベターです。

≫就労資格証明書について詳しくはこちらをご覧ください。

 
在学中の外国人(「留学」ビザ)や既卒で就職活動中の外国人(「特定活動」ビザ)は、就労可能な在留資格への「在留資格変更許可申請」をする必要があります。
 

②雇用契約の締結

外国人と労働条件についてすり合わせをし、書面による雇用契約を締結します。

雇用契約は、後々必要となってくる「在留期間の更新」などの手続きで提出する必要がありますので、必ず書面で行います。

雇用契約書は日本語に加え、その外国人が理解できる言語で翻訳文を作成し、両方を本人に配布してあげてください。

 

③受け入れの準備

在留資格の問題をクリアすることができ、勤務してもらうことが決まったら、借り上げ社宅の手配や教育訓練の準備など必要に応じて受入の準備を整えます。
 

④入社後の各種届出と登録

居住地の移動があれば市区町村役場での住民登録、各種社会保険の手続きを行います。

また転職の場合は「契約期間に関する届出」あるいは「在留更新許可申請」など、外国人本人が行うべき各種届出の指導を行います。
 

外国人雇用状況の届出

外国人(特別永住者は除く)を雇用する全ての事業主には、外国人を雇入れた際や離職の際に、その人の氏名、在留資格などについて確認し、ハローワークへ届け出ることが義務づけられています。
 
違反した場合は、罰則として30万円以下の罰金刑に処せられることがあります。

≫参考:外国人雇用状況の届出(厚生労働省)

 

外国人雇用についての相談先

 

外国人雇用サービスセンター

外国人雇用サービスセンターは、外国人の留学生や仕事を探している外国人と外国人の雇用を考えている企業の両方を支援するハローワークです。

≫参考:外国人雇用サービスセンター等一覧(厚生労働省)

 

外国人在留総合インフォメーションセンター

外国人在留総合インフォメーションセンターは、出入国在留管理庁が設置する機関で、入国手続や在留手続等に関する各種のお問い合わせに応じています。

≫参考:インフォメーションセンター・ワンストップ型相談センター(出入国在留管理庁)

 

入管業務に詳しい行政書士

「在留資格」に係る申請手続きは、行政書士の業務の柱の一つです。「雇用したい外国人が有している在留資格が、就かせたい業務の内容にマッチしているか?」など、在留資格に関する相談は、入管業務に詳しい行政書士にしてください。

 

まとめ


以上、外国人を雇用する際のポイントついて説明させていただきました。
外国人を雇用することのメリットは大きいですが、雇用する上でしかりと確認すべきことがあり、それを怠ると後々大問題に発展することにもなりかねません。少しでも懸念がありましたら専門家にご相談ください。

当事務所では在留資格・ビザのご相談を随時受け付けております。
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